北海道漫歩10 北海道漫歩10

 2002年7月30日午前10:30新潟発・小樽行きの新日本海フェリーに乗船し、北海道へ向かう。
 車ごと旅行するときは、これが一番便利だ。1等個室を取っているので、テレビ(船内で上映されるビデオも映る)を見ながらベッドに横たわり、のんびりと時を過ごす。
 

 子供たちは、船尾のデッキに出て、カモメにカッパえびせんをやっている。複雑な軌道を描きながら飛び去るカッパえびせんをカモメは見事にキャッチしている。カモメの飛行能力や獲物を捕らえる能力は素晴らしいものがある。
 さらに子供たちは、えびせんを指先につまみながら、カモメがキャッチするのを待っている。カモメは、フェリーとほぼ同じ速度で飛んでいるので、子供たちからすると空中に止まっているようだ。カモメは、微調整しながらゆっくりとえびせんに近寄り、見事にキャッチした次の瞬間には飛び去っていった。
 周りに集まっていた観客から拍手が沸き上がる。
 
 私は、粟島を眺めながら、デッキでジョギングだ。その後、船内の風呂で汗を流す。どこまでも続く海を眺めながら入る風呂は格別だ。船窓のイスにどっかりと腰を下ろし、風呂上がりのビールを喉に流し込む。うーん、ウ・マ・イ!
 
 子供たちは、ゲーム等で時を過ごし、就寝。
 翌日の午前3時半起床。外はまだ真っ暗だが、小樽港4:15着なのだから仕方ない。もう2時間後に到着してもらいたいものだ。改善を望む。気温19度。肌寒い。さすが北海道だ。
 
 午前4時半に下船。そのまま、石狩経由で札幌の郊外の北を抜けて、新十津川村経由で富良野を目指す。

 午前9時に、中富良野ラベンダー園に到着。リフト(ここは冬はスキー場になる)に乗りながらラベンダー園を見下ろす。やや盛りを過ぎたようだが、紫に香るカラフルなラベンダー畑を堪能する。

 遅くなると駐車場が混むので、休憩せずに富田ファームに向かう。ローゼンダールの丘の見事なお花畑が赤黄紫白の縞模様をうねらせながら視野いっぱいに連なっている。実に美しい。ポスターと同じだ。
 
 十勝岳中腹の吹上温泉で、子供たちと混浴の温泉プールで遊ぶ。
 その後、素晴らしい眼下の景色を眺めながら、美瑛の町へと降りていく。町役場前のラーメン屋で昼食。満員で、私たちでラーメンが無くなるほどだった。
 
 美瑛のパッチワークの丘で、ケンとメリーのポプラやマイルド・セブンの丘などを眺めてから、深川の聖マーガレット教会を見学する。羊たちが草を食む牧場の上に建つ教会は絵のように美しい。中に入ると、200年前に作られたというステンドグラスが実に美しい。イギリスの教会が壊される際に譲り受けて、パイプオルガンとともに輸入したそうだ。
 

 今日は、深川イルムの丘ユースホステル(以下、「YH」という。)で宿泊だ。ここは、赤い屋根のログハウスで、料理も旨く、女性に人気だというのも素直にうなづける。大人一泊二食付きで会員5,500円、一般6,500円というのはリーズナブルだ。
 家族部屋一室を占拠して、窓から遠く深川の町の灯を眺めていると、昨日まで新潟にいたのが嘘のような気がしてくる。
 
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8月1日

 午前9時頃に出発し、砂川の「子供の国」で遊ぶ。広大な森の中に鯉のいる大きな池や充実したアスレチック遊具が点在し、子供たちは大はしゃぎだ。
 銀色のピラミッド(入場料大人300円、高校生以下無料)の中には、トランポリンや巨大な滑り台があり、大人でも十分に楽しめる。奥の森の中にも迷路やピサの斜塔などがある。
 
 道内3秘湖の一つ
 その後、千歳、支笏湖を経由して、今夜の宿泊先の真狩YHに到着。羊蹄山が霧で見えないのは残念だ。
 
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8月2日

 快晴だ。羊蹄山も間近にくっきりと見えて、美しい。
 昨日、予約したNOASKの店に行き、ラフティングの準備をする。今日は暑いので、水着の上に救命胴衣だけで十分だ。他にはゴムのブーツを身につけて、バスで乗り場に向かう。約20分後に尻別川に到着。
 オーストラリア人のニックが僕ら家族5人ののリーダーだ。自己紹介後、いろいろと注意を受け、ゴムボートに乗り込む。ニックがジャンプと言えば、ジャンプをし、「前こぎ」と言えば、オールで漕ぐのだ。
 
 私も子供たちも初めての経験なので緊張気味だ。ニックにバリ島の話をしたら、彼も2回行ったことがあり、いい島だと意気投合。
 さあ、ゴーだ! 「前こぎ」の号令とともに漕ぎ出す。他のボートと競争だ。
 早瀬になる。うわあ、早い。ニックはわざとボートを岩にぶつけてみせる。「入れ!」の号令で、ゴムボートの中で寝転び、衝撃を楽しむ。子供たちと一緒に、私も大はしゃぎだ。さらに、右側に「前漕ぎ」、左側に「後ろ漕ぎ」と命令したので、ボートは遊園地のコーヒーカップのようにグルグル回る。うー、目が回るぞ。
 
 川の中瀬で休憩だ。子供たちは、魚を手で捕まえようとするが、都会の子供に捕まるようなノロマな魚はいない。急流で流されたときの体勢保持(足を下流に向ける)と救助用ロープの捕まり方を実習する。子供たちも大喜びで参加していた。
 
 約1時間半後、終着点に到着。実に楽しかった。子供たちも又参加したいと言っていた。
 
 今日の泊まりは、登別の「ホテルまほろば」だ。北湯沢、オロフレ峠の絶景を眺めながら到着。さっそく、真っ白な硫黄泉、やや緑かかったミョウバン泉、やや白っぽい鉄鉱泉、透明な食塩泉と大浴場や大露天風呂が連なっている。たっぷりと温泉を楽しんだ後は、食べ放題の夕食バイキングだ。焼きたてのビーフステーキ、3大カニ、寿司、刺し身等、美味しいものが食べ放題だ。ここの料理は、実に充実しているので、いつも腹がはち切れそうになる。これで、大人8,800円、小学生以下3,800円(夏休み期間の「ちびろば」)というのだから、嘘みたいだ。
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8月3日
 雨が降っている。午前10時の気温がなんと19度。今夏初めて、車の暖房を入れた。
 
 乗馬の予定を変更して、登別マリンパークニクスに行く。子供たちは、水族館、イルカショー、アシカショーを楽しんでいる。特に喜んだのが、白鳥やアシカに餌をやることだ。桃子なんかアシカの餌を3回も買ったのだった。それから、カナダから来た大道芸人の曲芸も面白い。日本語も達者で、ずいぶん笑わせてもらった。
 
 帰りは、苫小牧発20:45のカーフェリーだったが、アクシデントがあって、着いたのは20:37。なんとか間に合って良かったなあ。(-_-;)
 
 8月4日15:30に新潟港着。一家全員無事で帰宅。めでたし、めでたし。